生酒・原酒・無濾過ってなに?ラベルに書かれた専門用語を解説

日本酒のラベルに並ぶ専門用語
日本酒のラベルを見ると、「生酒」「原酒」「無濾過」といった専門用語がずらりと並んでいることがあります。これらの意味を理解すると、日本酒選びがもっと楽しくなります。
生酒(なまざけ)とは
生酒は、一度も加熱処理(火入れ)をしていない日本酒のことです。通常の日本酒は、品質安定のために2回の加熱処理を行いますが、生酒はこれを一切行いません。
特徴:
- フレッシュで爽やかな味わい
- 酵母が生きているため、微炭酸を感じることがある
- 要冷蔵保存が必要
- 開栓後は早めに飲み切る必要がある
似た用語に「生貯蔵酒」(1回だけ加熱処理)や「生詰酒」(貯蔵前に1回加熱処理)があります。
原酒(げんしゅ)とは
原酒は、醪(もろみ)を搾った後に加水調整をしていない日本酒です。通常の日本酒はアルコール度数を15度前後に調整するため水を加えますが、原酒はそのまま瓶詰めします。
特徴:
- アルコール度数が高い(18~20度程度)
- 濃厚で力強い味わい
- 米の旨味が凝縮されている
- ロックや水割りで飲むことも可能
無濾過(むろか)とは
無濾過は、醪を搾った後に濾過作業を行わない日本酒です。通常は活性炭などで濾過して色や香りを調整しますが、無濾過はその工程を省略します。
特徴:
- 米本来の旨味や香りが残る
- わずかに色が付いていることがある
- より自然で複雑な味わい
- 蔵元の技術力が問われる製法
組み合わせ表示の読み方
これらの用語は組み合わせて表示されることも多くあります。
- 無濾過生原酒:濾過なし・加熱処理なし・加水調整なしの三拍子揃った日本酒
- 生貯蔵原酒:貯蔵中は生のまま・加水調整なしの日本酒
まとめ
これらの専門用語を理解すると、自分の好みに合った日本酒を選びやすくなります。フレッシュな味わいを求めるなら生酒、しっかりした飲み応えを求めるなら原酒、自然な風味を楽しみたいなら無濾過を選んでみてください。